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木洩れ日の森から

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2006年 06月 05日

未知との遭遇

それは、1999年 夏のことでした・・・

道からのスロープ作りが一番大変です、30センチも掘るとすぐに太い根っこが出現。
ひ弱なアウトドアマンにとっては、泣きの連続です。
それでもなんとか、後少しと言うところ、背中に何者かの視線を感じます。

森に人気は無かったはず。

勇気を振り絞り振り返る。

と、2~3メートル先に、三頭のイノシシがたてがみを逆立たせてこっちをにらんで居るではありませんか。

逃げようにもすでに腰は完全にぬけています。

クワを持って1メートルほど、後ずさるのが精一杯。

すると三頭のイノシシは、互いに目配せし一気に森の中へ、消えていきました。

しかしこの後が大変、ホッとしたのもつかの間です。

後から後から、出てくるは出てくるは

親イノシシの 後にウリ坊、その後に親イノシシ・・と続きます

総勢約30頭の団体さんだったのです。

呆然と座り込んでいるところへ、買い物から家内が帰ってきて

「どうしたの、ギック腰??」
未知との遭遇_d0082305_07302550.jpeg

「もののけ姫」の乙事主の画像を拝借いたしました


後日談ですが
下の森で消防団の訓練があり、イノシシの群れを追い出したらしいのです




1999年9月
普通9月と言えばまだまだクーラーが手放せない季節ですが、ここ八ヶ岳ではそろそろ秋の気配が濃厚です。
我が家も来るべき冬を想定してかからねばなりません、まずはキッチンの給湯設備を入れ、改装のため撤去された業務用二槽シンクと業務用冷蔵庫を運び込み設置。
業務用冷蔵庫は、もちろんビールを冷やすためで有りますが、それだけではありません。
八ヶ岳では冬冷蔵庫には、凍らしてはいけない物を入れる、のです。
ビールなど外に出しておくと一晩ではじけてしまいます。
業務用冷蔵庫は、ビールケースごと2ケースは入るのでストッカーとして最適なのです。

次はいよいよストーブ。
もちろん薪ストーブと言いたいところでなのですが、床の補強の問題や煙突の問題を解決する為に、かなりの費用と時間を要するため、ひとまずあきらめ石油ストーブを探す事とたたのです。
都会では9月にストーブは売っていません、が、ここではもう店頭に並び始めています。
お店でもらった石油ストーブのカタログをチェック。
-15度にもなる八ヶ岳の冬を乗り切るにはこのストーブ選びは極めて重要です。
カタログの中で最大級の業務用(学校や、公民館に置いてあるやつ)を外部設置の石油タンクと一緒にJAに注文、10月に工事を頼みます。
これでひとまず越冬準備は完了です。


1999年10月 
発注していた石油ストーブの工事に行きますとの連絡を受け、少しあわてます。
屋外設置の石油タンクの設置台をまだ作ってなかったからです。
石油タンクの設置位置は、ストーブより高くなければ、ポンプが必要となります。早速 Jマート(富士見町20号線にある大型ホームセンター)で材料を調達
デッキと同じスノコ状の設置台を制作します、ここに石油タンクを設置すれば雨戸との距離10mmの離れ業。
ついでに反対側にも制作して左右対称にデッキも増築。
もう一つ、飲んべえの友人の勧めで、窓の外に300mm位の棚をも制作します。
この棚にビールをセット、飲んだビールのからビンを窓から棚に置き、替わりに外気で冷えたビールを頂戴する極めて有効な棚となります。
しかし、万が一置き忘れるとビールの爆発となってリスクも伴う棚なのです。

JAの石油ストーブ設置工事も順調に進みいざテスト。
スイッチONから約1分後、ゴーーと凄まじい音と共に火炎放射器を連想させる様な炎、すごい火力です。
これなら八ヶ岳の冬でも大丈夫、とホッとする一方燃費は最悪のようす。
冷や汗たらりであります。

1999年11月
この時期の森は、見渡す限りの黄金色の中に真っ赤なツタ漆が点在し、実に素晴らしい森となります。
そして唐松のちっちゃなちっちゃな、黄金色の葉が降り注ぎます、それは、恰も金箔の雪。
その雪は地上の全てを黄金に変えてゆきます。まさにカレンダー写真の世界です。
しかし11月も後半になってくると、いよいよ冬到来。

寒さが痛い季節です。

私たちがこの八ヶ岳に森を探し始めてはや一年。

やっと「森の暮らし」の真似事が出来るようになりました。

工事の方は階段にループカーペットを貼り、ノンスリップを取り付けて、ひとまずお休み。

しばらくは、短い八ヶ岳の秋を精一杯楽しむことにいたします。


しかし、工事はこれからも続く事になるでしょう。




                              HP「木洩れ日の森から」より転記いたしました

by takibiyarou | 2006-06-05 00:05 | 木洩れ日の森


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