近くの森に自力で新築中の友人夫妻から相談を受けたことがあります。
「ピタリ郵便マークのついた鋳鉄製の鉢があるが、郵便受け用に買うべきか」
これが彼らからの相談でした。
実物を見なければ何とも言えず、その「鋳鉄製の鉢」なるものがあるお店に行って見ました。
確かに「丸に〒」郵便マークが正面にはっきりと付いています。
かなり錆びてはいますが、見るところそんなに古い物では無いように思えます。
大きさは直径60センチ位の火鉢状の鉢で左右に環が付いています
一体何に使われていたのでしょう。
どうもお寺で線香用に使われていた大香炉の様に思えます、多分そんなところでしょうか。
しかし、郵便マーク「丸に〒」はなんでしょう。
少し調べてみますと「〒」は最初「逓信省」の「T」をマークとしていましたが、国際的に「T」マークは郵便料金不足の印として使用されている事が判り、慌ててカタカナの「テ」をアレンジした「〒」マークとなったようです。
次に考えられるのは「家紋」、確かに家紋の中には算木をモチーフにしたものがかなりあります。
丸に一の字とか丸に十の字は有名です、このほかにも沢山の算木紋が有りますが、その中で「丸に〒」のデザインはまだ見たことが有りません
しいて言うなら和算で七十の数字を算木で表すときに「〒」を上下逆にした形で表すようです。
シンプルデザインの「丸に〒」、家紋に有っても不思議は無いように思われます。
余り比較にはなりませんが、広島の県立歴史博物館に明代の「青磁算木文大香炉」なるる物があり、大香炉と算木との関係、満更でもなさそうです。
などなど徒然なるままにいい加減な推察を試みましたが、結局のところ正体判らず。
お値段も高めでしたので、お勧めはしませんでした。
骨董好きの彼ら、今度はどんな物を発掘して来ますやら。
楽しみです
絵柄が可愛い薬味皿
染付小皿