2007年 12月 18日
ここ信濃の国と日本海の糸魚川を結ぶ「千国街道」(本来は街道では無く脇往還)は「塩の道」 その昔、日本海から貴重な「塩」や海産物を海の無い信濃の国にこの道で運んだのです 現在でも「庚申塚」や「馬頭観音」なども数多く残っているようです 明治38年以後の「塩の専売」が廃止されたのが平成9年 それ以来多くの美味しい「塩」が食卓に並ぶようになりました 我が家のお料理では「小笠原の塩」が大活躍です しかし大量に使うときには「伯方の塩」 それまでは、フランスの岩塩や中国の岩塩なども使っていました これらは昔の「食塩」に比べ、ただ辛いだけでなくソフトで味わいがあります 塩は昔から大変貴重かつ重要な物資としされていたことは私が言うまでも無いこと サラリーマンの語源にもなったことは広く知られています 島国の日本では塩田による製塩が盛んでした、私の生まれた瀬戸内は「入り浜式製塩」が盛んに行われていた地域です それに対し日本海側の能登半島では「揚げ浜式」、そして海の無い国々では岩塩が中心のようです そんなに塩好きでもないのですが、私の「けったいなものコレクション」の中にも数多くの「塩」が混ざっています 多くは「2005 愛・地球博」で入手したものです、少しご紹介しましょうか [ポーランド・ヴィエリチカ岩塩坑の岩塩] 世界遺産の一つヴィエリチカ岩塩坑は10世紀末、ピアスト朝のボレスワス一世の時代に採掘が始まり、13世頃から本格的に採掘が行われた 産出される岩塩はポーランドの重要な財源となり、14~16世紀にはポーランド収入の約30%を占めました 17世紀頃から衰退し始めましたが、現在も岩塩の産出はあり、現存する岩塩採掘鉱山としては最古だそうです 300m以上の深さに岩塩の彫刻や礼拝堂があるようです ポーランド館でジオラマ展示された物です [ヨルダンの岩塩と死海の水] 流れ出る川がなく、年間を通じて大量の水が蒸発する死海の塩分はきわめて濃い 一般の海水の塩分濃度は4から6%であるのに対して、死海は25%の濃度を有するそうです この濃い塩分濃度のため浮力が大きく、人が死海に入って沈むことは極めて困難 またこの塩分濃度のため、湧水の発生する1ヶ所を除いて魚類の生息は確認されていません 死海という名称の由来もここにあるらしい 死海の塩分は、ヨルダン川および主に周囲から涌き出る温泉から供給されているそうです ヨルダン館・死海のプールより入手(瓶はイエメンの香水瓶) [モンゴルの岩塩 ] モンゴルでは古来、岩塩を茶やスープなどあらゆる飲食物に用いるほか弱った家畜の薬にも使われてきました 薄ピンクのとても美しい岩塩です モンゴル館にて入手 [クロアチアの塩田の塩] 現在も塩田が残るストン、ニン、パグの3か所から空輸されたお塩です ストンは、「アドリア海の真珠」と呼ばれる風光明美なドブロブニク近郊、欧州最古で、4000年前にできたとも言われる 塩田があり(ハプスブルク帝国の)皇室御用達の塩田でもあったそうです 甘みのあるとても美味しいお塩です クロアチア館の床映像のスクリーンとして使われました なぜ、こんなものが集まってくるのでしょうか もしかして 「塩の道」はノエルの森まで続いているのかも知れません
by takibiyarou
| 2007-12-18 06:33
| 八ヶ岳
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