2014年 09月 18日
14-9-16 先週から少しづづ、「諏訪明神」という本を読んでいます 先日、富士見町図書館の郷土史コーナーから借りてきた これまで、何度も「諏訪大社」関係の本には挑戦してきましたが いつも途中で挫折・・・ 日本の神道関係の本は極めて難解であります 相当の関係知識がなければ読みこせないし、また理解もできません しかしながら、「諏訪大社」に関しての謎は深い その始原は、奇祭「御柱祭」とは、謎の祭祀「御頭祭」、上社と下社とは、ミシャグジとの関係は そして、本当の祭神は・・・ これほど有名な神社でありながら、その謎は深い また、邪説ではありますが「日ユ同祖論」との関係も興味を引かれるところであります (本著では「日ユ同祖論」との関係には触れられてはいません) そんな中、少しだけやさしく書かれた本を発見 それが、寺田鎮子・鷲尾徹太「諏訪明神」・・カミ信仰の原像・・ とは言いましても、すんなりと読めるわけではありません ではありますが、ほかの宗教学などの専門書よりは遥かに読みやすい 寺田鎮子氏は、ネパールの宗教儀礼の研究を専門とされている方のようで 神道の専門家ではないからかもしれません しかしながら、神道関係の専門書には違いなく、早計に要約するなど私にできるはずはないのですが そんな中、偶然の発見がありました それは、故・原田哲郎氏の存在でした 原田哲郎は諏訪の生き神と言われた「大祝(おおほうり)」のお世話係を代々努められた家系であったそうな そして その原田家は武田信玄の時代、永禄年間(1558~1569)に川中島への軍用道路である棒道造りの監督官として任命されて以来 神野(こうや)<神のための神聖なる領域>の野守の役目をはたしてきたそうなのだ 私の少しばかり調べています「稗之底村」のことについて、何かご存知のことがあったかもしれません 生前にぜひお聞きしたかったです 諏訪は巨大な「神の王国」である。 それは、古代から現在に至るまで、神霊をめぐる多彩で活発な祭祀活動を展開してきた。 しかもその活動は、縄文以来の伝統を根底に秘めつつ、大和王権の宗教文化に吸収されることを拒み、さらには仏教の強大なイデオロギーにも抵抗して, きわめて豊かな展開を成し遂げてきたのである。 だから、諏訪は疑いなく面白い。 個々の儀礼や歴史の研究に一歩足を踏み込めば、容易に抜け出すことができなくなるほどの、面白さ、奥深さがそこに在る。 そして何より、諏訪を探求することは、単に一地方文化の研究にとどまるものでなく、日本の宗教文化、神道(カミ信仰)のありようを、根底から問う作業になるはずだ。 それが本書の狙いである。 巻頭の文章であります そして、諏訪湖は「糸魚川-静岡構造線」と「中央構造線」という、日本の地質学上重要な二大断層が交わる地点である。 と諏訪の地理的特殊性に触れながら考察は進む 諏訪大社は上社と下社とからなる 上社の祭神はタケミナカタであり、下社はその妃であるサヤカトメを祭るとされています しかしながら、この両神は諏訪大社の神事に全くかかわっていない、なぜか? 原田哲郎、武居幸重両氏による論文を引用し 大和王権は地方の国々に対し、「国が祭る祭神は人格神を奉祭せねばならぬ、祭祀の中に魑魅魍魎の類を取り込んではならぬ」と命じた これは、人格神ではなく魑魅魍魎の類では皇統譜を押し付け服従関係をでっちあげることを不可能にするからである。 祭神とされるタケミナカタ神、サヤカト神は大和王権から押し付けられた上辺だけの祭神ではないか、と 確かにタケミナカタは国譲りさせられた王権外の神オオクニヌシの子であり、国譲りに納得せず争い敗れ、諏訪の地に逃れ 「もうこの地から出ないから殺さないでくれ」 と、大和王権に服従したとされる、いわば敗者の神である 原田哲郎氏は常々こう言っておられたそうな *「タケミナカタなんて神事のどこにも出てこないよ。だって大祝につけるのはタケミナカタじゃなくてミシャグジじゃん。」と ここで「ミシャグジ」の名が出てくるでは「ミシャグジ」とは? 「ミシャグジ」は日本古来の神。柳田國男によれば賽の神(サイノカミ)であり、もとは大和民族に対する先住民の信仰。 伝承は多岐に及び、石神(シャクジ、サクジ)と云う他にも多様な音転呼称がある。(ウィキペディによる) だんだんと面白くなってきました
by takibiyarou
| 2014-09-18 05:18
| 雑観・雑考
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