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木洩れ日の森から

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2009年 12月 01日

カーボンニュートラルに想う

薪ストーブの季節となりました
薪の炎から出る遠赤外線の効果で、体の芯から温まります
そして薪ストーブは環境にも優しいと言われています

本当でしょうか

薪を燃やせば、やはり二酸化炭素は発生します、それも、石油の2倍以上
それなのに、環境にも優しいとは、どういうことなのでしょうか
石油や石炭は、永い永い時間をかけて大気中の二酸化炭素を、地下深くに固定されたものです
それを掘り起こして燃焼させているわけです
それに対し、樹木は光合成により短時間(数十年単位)で地上の二酸化炭素をその樹幹に蓄積させて成長するのです
やがてその成長も止まり、倒木となり朽ちて行きます
このときには、今まで蓄積された二酸化炭素を放出してゆきます
この倒木となり朽ちて行く過程を、人為的に短時間で行うことが薪の燃焼ということでしょう
地上の二酸化炭素を吸収、蓄積し、またそれを放出してゆく、自然界の循環なのです
なので、まきを焚くことは全体的に見れば、地上の二酸化炭素量は増えることにはならない、プラスマイナス0
これがカーボンニュートラルと呼ばれる所以です
まあ、これは薪ストーブ屋さんや、愛好家が声高に叫んでいることなのですが
確かに、同じエネルギーを得るならば、せっかく地下に固定された二酸化炭素を
わざわざ掘り起こし大気中に放出するよりは良いかもしれません
しかし、これには「森の再生」という大前提があるのです
この「森の再生」が成され無ければこの循環は壊れ
大気中の二酸化炭素は増え続ける事になります

どうでしょう、森林は果たして「再生」しているのでしょうか
地球規模で見てみると、すさまじいスピードで確実に減少していることは確かです

一昔前、人は幾つかの雑木林を順繰りに伐採し、薪としました
そしてその切り株からの「ひこばえ」がやがて雑木林となるのです
「森の再生」です
いま、その雑木林の多くは造成され、宅地や工場となっています
「森の再生」の循環は今も壊され続けているのです

薪ストーブユーザーの一人として

薪はカーボンニュートラルだなどと

ただのほほんとしていて、いいのでしょうか


薪ストーブの赤々と燃える炎を眺めながら


何とかせねば


と想うのであります

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by takibiyarou | 2009-12-01 06:49 | 雑観・雑考


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