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木洩れ日の森から

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2007年 06月 28日

浜 の「 石 笛 」

07-6-21
お仕事で久しぶりに常陸の国に出かけてきました常陸の国などというと、遠いところのようですが、実は日立市
上野から常磐線の「スーパーひたち」で約一時間半
日立市はもともと日立鉱山の街、その後有名な電気メーカーの本拠地となったこともあって
なかなかきれいな街ですね
日立鉱山のイメージが先行して、山の中を想像していましたが海岸沿いの街でした

お仕事を終え、時間待ちに海岸に出てみます
駅の海岸口を出ると懐かしい田舎の風景が広がり、正面には築山越しに由緒ありげな大屋根の建物
近づいて見ると「常盤旅館」とあります
現在は閉ざされていましたが、往時はかなり賑わったことでしょう、なんだか奥からそんな賑わいがふと聞こえてきそうな気がします
浜 の「 石 笛 」_d0082305_958489.jpg


かつての「常盤旅館」を回り込むと潮の香りが立ち込めます、そこはもう海岸

人気のない海岸を少し歩きます、ビーチコーミングでもしてみましょうか
空は曇り、それほどの風は感じませんが、それでも太平洋の波は大きく盛り上がり砂浜に打ち寄せます
波打ち際はきめの細かな砂浜ですが少しあがると手の平くらいの小石の浜に変わります
そんな小石の浜辺にはいろんな漂着物がたどり着きます、波で磨かれ丸くなったカキの殻、白く恐竜の骨のような流木
浜 の「 石 笛 」_d0082305_9573759.jpg

きれいな模様の石もあります
おや、何でしょう
奇妙な石があります、近づくとやはり石には違いなさそうです
しかし穴だらけ、それも大きな穴が無数にあいています
それも一つや二つではありません、浜の石の百に一つ位の割合でしょうか
海岸のいたるところに落ちています
拾って眺めますと、ますます不思議、人工的に開けたとしか思えない、きれいな丸い穴
どうやって自然にこんな穴が開くのでしょうか・・・

いくつかもらって帰りましょう
ビーチコーミングの収穫

常陸の海の磯の香と共に

持ち帰った穴だらけの石
家内は気味が悪いといいますが
調べてみましょう不思議な穴の正体を


どうも「穿孔貝」(カモメ貝やニオガイの仲間)の仕業のようです

検索してみますと
浜 の「 石 笛 」_d0082305_9575113.jpg


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泥岩表面に丸い穴が無数に見られるが、これはニオガイという二枚貝の巣穴の入り口である。
この貝は海岸岸辺近くの硬い泥岩に穴を掘り、生息している。
このような、貝類を一般に穿孔貝(ボーリングシェル)と呼ぶ」

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とあります
流れの速い場所では自らの振動でドリルのように石に穴を開けそこに住み、流れてくるプランクトンを食べるのだそうです

またこの穴がうまい具合だと「石笛」となり

縄文の遺跡から出土されることもあるようです


貝が石に穴を開けるとは

我が

けったいな物コレクションが

又一つ

by takibiyarou | 2007-06-28 06:37 | 雑観


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