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木洩れ日の森から

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2008年 10月 31日

幻 の 久 米 蔵

このところ、我が山荘のリホームネタで楽しんでいます
先日入手した杉の耳付き無垢板を宴用のテーブルに、そしてその残りを玄関の式台にと考えております
以前ハービーグ家に頂いた栃の木のテーブルは、木地のまま荏油で磨きこんでいるのいですが
さて、この杉材はどうしたものでしょう
赤身の部分が多いのでこれに合わせて、少し茶系統に染色した方がいいかもしれません
そこで、古来からの塗装法を調べてみました

まず漆、これも先日入手の「くぐり戸」はこの拭き漆、木目を生かした堅牢な塗装です
しかしこの漆、かぶれます
私は大丈夫なのですが、室(むろ)に入れて乾かさねばなりません
素人にはまずは、無理でしょう

次に松墨、この方法のは今回天井や床に使用する予定です

そして弁柄、酸化第二鉄といいますから、赤錆ですね
古来から防腐、防虫剤としても使われてきました
京都や金沢のあの赤い弁柄格子が有名ですね

そして柿渋、これも防腐、防虫剤としての効果があり古くから使われてきた方法です
色合わせの為、この柿渋に弁柄、松墨を混ぜて使用することが多いようです
柿渋は塗装後、紫外線により発色します、なので時間が掛かるのです

そしてこれらの塗装の後やはり、荏油などで磨き上げます
そんな日本古来からの塗装法の中で

ちょっと変なものを見つけました

幻の塗料、「久米蔵」

かつて、名古屋の「渡辺久米蔵本舗」なるところで紙袋で販売されていたらしい黒土
それを膠(にかわ)と水で溶いて素手で塗りつけていたらしい
いくら検索しても、これ以上の情報は得られませんでした
勿論、現在入手は出来ません、よって「幻の久米蔵」沖縄のお酒ではありません
ところが、この幻の塗装顔料を再現された「古色塗料久米蔵」なるものを発見
説明を読む限りでは上記の柿渋、松墨、弁柄などをまぜ油に溶いたものらしい


幻 の 久 米 蔵_d0082305_15332524.jpg




水性のようですので使いやすそうです

今回は

この「幻の久米蔵」で

遊んでみましょうか

by takibiyarou | 2008-10-31 06:37 | 猩壺庵


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